『星を継もの』
ジェイムズ・パトリック・ホーガン
あらすじ
宇宙連合軍(UNSA)の月面調査によって、宇宙服を皆に纏った人間の死体が月で発見される。しかしその死体はどこの国、機関にも所属していないことが判明したうえに、なんとその人間は約5万年前に死亡したものだった、、、。
死体と共に発見された手帳には世界のどの言語にもない文字が記されていた。果たして、約5万年前に月に到達するほどの技術文明をもった、ありとあらゆる身体組織が全く同じこの人間は一体何者なのか?
感想
1.物語は終始一貫して"この死体は何者なのか?" 結論もよかったし、答えに至るまでの過程もおもしろかった。ハントは最初ダンチェッカーのことを教条的なやつだと決め込むけど、最終的に結論に至ったのはダンチェッカー(笑)
2.結論の『人類の起源は地球ではなかった』とそれに至るまでの過程もおもしろかったけど、1つだけ疑問だったのが、ルナリアンが地球にやってきたときに知識や技術全てを失ってしまっていること。もちろん失ってないとこの物語は成り立たないんだけど、知識や技術を伝承できなかった理由の推測をもっと記述して欲しかったなと。(氷河期で厳しいから的なのがさらっと書いてあった気がする)
3.僕はなるべく記述されている風景を頭の中で再現したいタイプなんだけど、何回か出てくる月面の様子の描写が難しすぎてイメージ出来なかった、、、。何よりアメリカの単位系としてヤードポンド法で書かれてるから直感ですんなり入ってこないんですよね^^;
最後に、エピローグでコリエルの電子機器が発見される描写があったのは最高でした!『ああコリエルちゃんと地球に来れてたんだ(涙)(涙)』って感慨深いものがありました←
あとは時系列を理解した上でプロローグとエピローグ読み返すとなんかこう、グッときます。笑 おっちゃんにコリエルの帯投げ捨てられたときは発狂しました(笑)
終わり